検査の一般的な取り扱い

取り扱い関係

番号区分項目名取扱い根拠・ポイント
24検査糖尿病確定後のインスリン(IRI)連月算定原則認めない病型診断後は頻回実施不要。ただし薬剤変更時やコントロール不良例等は詳記で認める。
30検査術前スクリーニング目的のDダイマー原則認めない血栓症リスクの高い症例を除き、スクリーニング目的の検査は必要性が低い。
31検査アレルギー性鼻炎疑いへの非特異的IgE原則認めるIgE総濃度測定は、Ⅰ型アレルギーのスクリーニングとして有用であるため。
39検査PPI服用中のピロリ抗原定性(糞便)原則認める【令和6年変更】最新の疑義解釈により、PPIを休薬せずに実施した場合も算定可能となった。
40検査PPI休薬期間不足の呼気試験(UBT)陽性でも原則認めないUBTはPPIの影響で偽陰性が出やすいため。正確な診断のために2週間の休薬が必須。
41検査狭心症確定後の経胸壁心エコー原則認める心機能判定、虚血の有無の検出等に有用であり、確定診断後も算定妥当。
44検査WT1mRNAの算定原則認めない急性白血病等には有用だが、慢性白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫には認められない。
45検査オプジーボ投与時の抗GAD抗体原則認めない副作用の1型糖尿病疑いであっても、通知の要件(診断確定済み等)を満たさない場合は不可。
46検査エリスロポエチン(EPO)条件付きで認める慢性腎不全のある腎性貧血はOK。腎不全疑いや単なる慢性貧血では認められない。
47検査腎癌疑いに対するCEA原則認めないCEAは消化器癌等には有用だが、腎癌に対する有用性は低いため。
48検査前立腺肥大症等へのPSA原則認めないPSAは前立腺癌の診断・確定のための検査であり、肥大症や炎症のみでは算定不可。
49検査AFP-L3%(レクチン分画)条件付きで認める肝癌疑いや肝癌(初回)はOK。肝硬変、B型・C型肝炎のみでは認められない。
50検査HCV核酸定量条件付きで認めるC型急性・慢性肝炎、C型肝硬変はOK。単なる急性肝炎や肝癌疑いでは不可。
51検査ステロイド服用中の骨塩定量原則認めない「骨粗鬆症」の病名がない場合の、単なる腰痛症に対する算定は認められない。
80検査静脈血での血液ガス分析原則認める糖尿病性ケトアシドーシス等の代謝性アシドーシスの評価目的であれば算定可。
81検査HCV核酸とコア蛋白等の併用原則認めないHCV核酸検出/定量と、HCVコア蛋白/抗体を同時に算定するのは過剰とされる。
82検査コルポスコピーと腟洗浄の併用原則認めない内視鏡検査(コルポ)と同時に行った処置(腟洗浄)は、個別に算定不可。
83検査造血器腫瘍細胞抗原検査原則認める白血病以外にも、骨髄異形成症候群や多発性骨髄腫の経過把握に有用。
84検査染色体検査(造血器腫瘍疑い)原則認める白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄線維症などの「疑い」段階でも算定可。
85検査ASO・ASK(溶連菌抗体)条件付きで認める溶連菌、リウマチ熱、糸球体腎炎はOK。関節リウマチや単なる上気道炎は不可。
86検査常用負荷試験(糖負荷)原則認める糖尿病疑い、境界型、妊娠糖尿病などの診断目的として広く認められる。
87検査急性胃腸炎へのロタ抗原原則認めない「ロタウイルス感染症疑い」がない単なる急性胃腸炎では算定不可。
88検査抗GAD抗体(1型糖尿病以外)原則認めない1型糖尿病の診断確定または疑いがない場合、単なる糖尿病では算定不可。
89検査BNP(心不全以外)原則認めない心不全またはその疑いが必須。ただし心臓性浮腫等、詳記があれば認められる場合あり。
90検査抗DNA抗体と抗核抗体の併用原則認めるSLE(全身性エリテマトーデス)疑いに対する感度と特異度の組み合わせとして有効。
126検査糞便中Hb定性の同日2回算定原則認める偽陰性の可能性を考慮し、通常2回法が用いられる検査であるため、同一日2検体での2回算定は認められる。
127検査ロタウイルス抗原定性(年齢)原則認める乳幼児に限らず、抵抗力の低下した高齢者等でも重症化の恐れがあり、診断の必要性があるため年齢不問で算定可。
128検査頸動脈エコーのパルスドプラ加算条件付きで認める狭窄症(疑い)の血流異常評価は可。高血圧、糖尿病等の基礎疾患のみを理由としたスクリーニング目的の加算は認められない。
129検査プロカルシトニン(PCT)原則認める敗血症疑いにおいて細菌感染の補助的診断意義は高く、細菌培養同定検査(血液)が未実施でも算定は認められる。
130検査B型肝炎への食道ファイバースコピー原則認めない食道静脈瘤(疑い含む)がないB型肝炎のみを理由とした食道病変の観察検査は認められない。
131検査胆汁酸(高血圧・高脂血症)原則認めない肝胆道疾患の指標(肝機能検査)であるため、高血圧症や高脂血症のみを対象とした算定は認められない。
132検査抗SS-A/抗SS-B抗体条件付きで認めるシェーグレン疑いは可。膠原病・強皮症のみの病名では特異性が低いSS-B(または膠原病におけるSS-A)の算定は認められない。
133検査BNPの連月算定原則認める通知上は月1回。心不全の確定病名があり、その病態把握(心負荷の評価)のために実施される場合は連月算定可。
134検査HbA1c(糖尿病病名なし)原則認めない血糖コントロール指標であり、糖尿病病名がない低身長、腎疾患、下垂体疾患、低血糖等への算定は認められない。
135検査グリコアルブミン(糖尿病なし)原則認めない血糖コントロール指標であり、糖尿病病名がない下垂体疾患、ターナー症候群、低身長等への算定は認められない。
136検査葉酸条件付きで認める大球性・巨赤芽球性貧血、欠乏症は可。甲状腺機能亢進や溶血性貧血、汎血球減少症は直接の原因ではないため原則認められない。
137検査精密眼圧測定(屈折異常)原則認める成人の失明原因1位である緑内障の鑑別のため、20歳以上の屈折異常の初診時における実施は医学的に妥当とされる。
138検査シスタチンC条件付きで認める早期腎機能障害のマーカーとして有用な「疑い」時は可。既に腎機能低下が高度な末期腎不全や透析施行中は測定意義がなく不可。
139検査アポリポ蛋白等(確定病名)原則認める高脂血症・脂質異常症の確定診断後、タイプ分類や病態把握を目的として実施する場合は認められる。
140検査アポリポ蛋白等(疑い病名)原則認めない通常はLDL-C等で診断を行う。診断前の「〜疑い」の段階でアポリポ蛋白やリポ蛋白分画を実施することは原則認められない。
141検査Mac-2結合蛋白(M2BPGi)条件付きで認める慢性肝炎、肝硬変、NASH等は可。単なる肝障害、脂肪肝、急性肝炎、各疾患の「疑い」病名への算定は認められない。
142検査標準純音聴力検査条件付きで認める難聴・めまい・中耳炎等は可。3歳未満は検査に対する操作の応答の正確性に欠け、適切ではないため原則不可。
143検査自記オージオメーター条件付きで認める難聴、メニエール、突発性難聴は可。3歳未満は操作への対応が困難であり、検査結果に正確性を欠くため原則不可。
144検査簡易聴力検査原則認める音叉やオージオメーターを用いたスクリーニング検査として、難聴・めまい・中耳炎等への算定は妥当とされる。
145検査内耳機能検査(J244-5)条件付きで認める内耳性難聴の鑑別目的(メニエール等)は可。中耳炎、耳管狭窄症、顔面神経麻痺など内耳外の疾患は認められない。
146検査耳鳴検査条件付きで認める内耳症状を伴うメニエール病は可。中耳炎、耳管狭窄症等は「耳鳴症」の病名記載がない限り原則認められない。
147検査AFP(原発性胆汁性胆管炎)原則認めるPBC(旧PBC含む)は肝細胞癌の発現率が正常より高く、早期発見の指標としてAFP測定はガイドライン上も妥当とされる。
153検査線維化マーカー(M2BPGi等)の算定間隔3か月に1回認めるIV型コラーゲン、ヒアルロン酸、M2BPGi等は肝線維化を反映する。病状が安定した慢性肝疾患の評価として3か月に1回が妥当。
154検査初回受診時の心不全に対するBNP原則認める心不全の診断・病態把握のため、基礎疾患の記載や胸部レントゲン・心エコーの算定が同日になくても算定可能。
155検査クラミドフィラ・ニューモニエ抗体原則認めない肺炎や気管支炎等の病名があっても、クラミジア感染症の疑い等の記載がない場合は特異的な検査として認められない。
156検査トキソプラズマ抗体とIgM抗体の併算定原則認める先天性トキソプラズマ症疑いや感染妊婦等に対し、IgGとIgMの推移から感染時期を推定する必要があるため。
157検査抗Sm抗体(病名別)条件付きで認める全身性エリテマトーデス(疑い含む)には特異的であり可。関節リウマチ疑いに対しては診断価値が低く認められない。
158検査TARCと非特異的IgEの併算定原則認める非特異的IgEはI型アレルギーの診断、TARCはアトピー性皮膚炎の重症度マーカーであり、臨床的意義が異なるため。
159検査インフルエンザ抗原(確定後)原則認めない診断確定後の再検査は臨床的必要性がない。また通知により「発症後48時間以内」の実施に限り算定可能とされるため。
201検査尿アルブミン定性(病名別)条件付きで認める糖尿病、糖尿病性腎症(一般尿蛋白との併算定含)は可。腎機能が消失している重症腎不全や透析患者は意義が低く不可。
202検査尿アルブミン定量(早期腎症)条件付きで認める糖尿病(第2期)は可。高血圧、糖尿病疑い、及び既に尿蛋白が陽性となっている腎症(第3〜5期)や腎炎・不全は不可。
203検査尿沈渣染色標本加算(病名別)条件付きで認める尿路感染、腎炎、腎不全等の尿路系疾患は精査のため可。上気道炎、高血圧、腹痛などは無染色で対応可能なため不可。
204検査尿沈渣(鏡検法・フローサイトメトリー法)原則認められる糖尿病性腎症、溶連菌感染症腎・尿路系疾患の診断、治療効果判定に有用。
204検査尿沈渣(鏡検法・フローサイトメトリー法)原則認められない高脂血症、脳血管障害、腎・尿路系以外の再診時医学的有用性が乏しい。
205検査蛋白分画原則認められない再診時の高血圧症高血圧症において蛋白分画の特異的な変化は見られない。
206検査有機モノカルボン酸(乳酸)原則認められる乳酸アシドーシス(疑い含む)、代謝性アシドーシス解糖系代謝経路の指標であり、アシドーシスの診断に有用。
206検査有機モノカルボン酸(乳酸)原則認められない糖尿病のみ(酸・塩基平衡異常を伴わない場合)糖尿病単独では算定不可。
207検査リポ蛋白(a)/レムナント様リポ蛋白コレステロール(RLP-C)原則認められる高脂血症・脂質異常症に「虚血性心疾患、動脈硬化性疾患、脳梗塞、糖尿病、腎疾患」が併記されている場合動脈硬化のリスク指標として有用。
208検査インスリン(IRI)原則認められるインスリノーマの疑いガイドラインの診断アルゴリズムで推奨されている。
209検査コルチゾール、アルドステロン、カテコールアミン等原則認められない初診時における二次性高血圧症等がない高血圧症のみ二次性高血圧の疑いがない場合、初診時からの実施は認められない。
210検査脳性Na利尿ペプチド(BNP)原則認められる特発性拡張型心筋症心不全の程度を把握するのに有用。
211検査副甲状腺ホルモン(PTH)原則認められる続発性副甲状腺機能亢進症、特発性・偽性副甲状腺機能低下症、自己免疫性多腺性内分泌不全症PTH分泌異常を伴う疾患であるため。
211検査副甲状腺ホルモン(PTH)原則認められない甲状腺機能低下・亢進症、低Mg血症、サルコイドーシス、尿管結石、骨粗鬆症、腎不全PTH分泌に直接影響を及ぼさない。
212検査抗核抗体(蛍光抗体法など)原則認められる関節リウマチの「疑い」又は「診断時」膠原病の除外診断として必要。
213検査抗核抗体(蛍光抗体法など)原則認められる膠原病の疑いスクリーニング検査として有用。
214検査抗インスリン抗体原則認められない糖尿病疑い治療中に検出されるものであり、疑い段階では不要。
215検査IgG型リウマトイド因子原則認められる関節リウマチ(疑い含む)関節リウマチの活動性に関連するため。
215検査IgG型リウマトイド因子原則認められない全身性エリテマトーデス(疑い含む)診断基準に含まれていない。
216検査トランスサイレチン(プレアルブミン)原則認められる栄養障害(低栄養・栄養失調)、劇症肝炎栄養状態の変動や肝合成能を速やかに反映する(原則月1回まで)。
217検査結核菌群核酸検出原則認められる肺結核の疑い迅速な診断と感染コントロールに有用。
218検査耐糖能精密検査原則認められる耐糖能異常、糖尿病疑い、境界型糖尿病、糖尿病病型・病態の診断や治療法選択に必要。
219検査喉頭ファイバースコピー原則認められる咽頭異物、声帯結節症診断や異物除去に必要。
219検査喉頭ファイバースコピー原則認められない扁桃炎直視下の診察が可能であり、通常必要ない。
220検査中耳ファイバースコピー原則認められる急性中耳炎・滲出性中耳炎(いずれも「鼓膜穿孔あり」)穿孔を通して観察する検査であるため。
220検査中耳ファイバースコピー原則認められない急性中耳炎・滲出性中耳炎(「鼓膜穿孔なし」)、外耳炎物理的に挿入・観察ができない、または必要性がない。
250検査血中微生物検査原則認められるフィラリア症、トリパノソーマ症、マラリア原虫等の確認に有用。
251検査IV型コラーゲン、P-III-P等原則認められるアルコール性肝炎、NASH、肝硬変など肝線維化ステージの診断に有用。
251検査IV型コラーゲン、P-III-P等原則認められない慢性肝炎疑い、肝障害疑い、脂肪肝、肝細胞癌など確定診断に至っていないため。
252検査ヒアルロン酸原則認められない慢性肝炎疑い肝線維化が進んでいる可能性が低く、有用性が低い。
253検査レニン、コルチゾール、アルドステロン等原則認められない経過観察時の二次性高血圧症等がない高血圧症のみ本態性高血圧の経過観察には不要。
254検査インスリン(IRI)原則認められない糖尿病疑い、耐糖能異常疑い診断には血糖値とHbA1cが優先される。
255検査C-ペプチド(CPR)3か月に1回糖尿病確定後の外来受診時治療効果の判定間隔として妥当(持続血糖測定器加算等の例外あり)。
256検査I型コラーゲン架橋N-テロペプチド(NTX)原則認められない骨粗鬆症疑い診断確定後の薬剤選択や効果判定で算定するもの。
257検査TSAb原則認められない連月の算定免疫グロブリンの変動は緩徐であり、毎月の測定は有用性が低い。
258検査免疫グロブリン(IgG IgA IgM)原則認められる関節リウマチの疑い・経過観察3か月に1回程度、活動性の把握に有用。
259検査IgG4原則認められるミクリッツ病、自己免疫性膵炎等のIgG4関連疾患診断基準の一つであるため。ステロイド初期は連月可、安定期は3か月に1回。
259検査IgG4原則認められない胆嚢炎、腎臓病、肺炎、肝疾患などIgG4関連疾患に特異的な変動が見られない。
260検査微生物学的検査(顕微鏡、培養)原則認められる爪白癬の診断確定時直接鏡検法や真菌培養が診断に中心となるため。
261検査細菌顕微鏡検査(その他のもの)原則認められるトリコモナス、アメーバ赤痢、カンピロバクター、結核等(便検体)特定の病原菌の特定に有用。
262検査細菌培養同定・薬剤感受性検査原則認められない気管支喘息喘息はアレルギー疾患であり、細菌感染症ではない。
263検査標準語音聴力検査原則認められる難聴、突発性難聴言葉の聞き取り精度の把握に有用。
263検査標準語音聴力検査原則認められない顔面神経麻痺必要性が低い。
264検査ことばのききとり検査原則認められる難聴、突発性難聴補聴器や訓練の効果評価に必要。
264検査ことばのききとり検査原則認められない顔面神経麻痺、めまい、耳管狭窄症鑑別診断としての必要性が低い。
265検査後迷路機能検査原則認められる難聴、突発性難聴、メニエール病後迷路性難聴(聴神経等)の診断に有用。
265検査後迷路機能検査原則認められない中耳炎、耳管狭窄症、顔面神経麻痺内耳以外の部位(中耳等)の疾患には不適切。
266検査中耳機能検査認められる中耳炎-気骨導差がある中耳性難聴の診断に有用。内耳疾患(メニエール、突発性難聴等)は必要性が低い。
266検査中耳機能検査認められない-めまい、メニエール病、顔面神経麻痺、突発性難聴同上
269検査結核菌群・MAC核酸検出の併算定認められる結核疑いかつ非結核性抗酸菌症疑い(同日実施で結核陰性が判断できる場合含む)-結核と非結核性抗酸菌症(MAC)を迅速に鑑別する必要があるため。
269検査結核菌群・MAC核酸検出の併算定認められない-結核、非結核性抗酸菌症(すでに確定診断されている場合)すでに菌種が同定されているため、併算定の必要がない。
270検査肝硬度測定・超音波エラストグラフィー認められない-脂肪肝通知により「肝硬変(疑い含む)」が対象。脂肪肝は要件に該当しない。
284検査時間外緊急院内検査加算認められる急性腹症、血尿(尿一般)、インフルエンザ(抗原定性)※処置・手術がない場合含む-必ずしも処置・手術の算定は要件ではなく、医師が緊急性を認めた場合は妥当。
285検査NT-proBNP認められない-心房細動、高血圧症心不全の診断・病態把握のための検査であり、心房細動・高血圧のみでは心不全と判断できないため。
286検査BNPとNT-proBNPの取扱い同等として扱う--臨床的有用性は同等であり、算定要件(心不全の診断等で月1回)も同じであるため。
287検査脂肪酸分画認められる脂質異常症 +(心筋梗塞/狭心症/脳梗塞/慢性動脈閉塞症)-脂質異常症患者の動脈硬化性疾患や脳血管障害のリスク把握に有用。
287検査脂肪酸分画認められない-脂質異常症疑い+動脈硬化症、高血圧症のみ脂質異常症の確定診断がない場合は有用性が低い。
288検査A群β溶連菌迅速試験認められる溶連菌感染症(1エピソードにつき1回)-診断のための検査であり、感度が高いため繰り返し実施する意義が低い。
288検査A群β溶連菌迅速試験認められない-治癒判定目的保険診療上、治癒判定目的での算定は適切ではない。
289検査細菌薬剤感受性検査認められない-疑い傷病名菌が分離同定された時点で実施する検査であり、疑い(菌未検出)段階では対象外。
290検査精密眼圧測定認められる調節緊張症(散瞳剤使用時)、副腎皮質ホルモン製剤投与時-副作用としての眼圧上昇・緑内障を管理するために定期的測定が必要。
291検査角膜曲率半径計測認められる初診時の屈折異常、白内障手術前-コンタクトレンズや眼内レンズの度数決定に必須の検査。
291検査角膜曲率半径計測認められない-結膜炎・眼底疾患・眼精疲労(いずれも屈折異常なし)屈折異常がない場合は必要性が認められない。
292検査ゼラチン(ゼルフォーム等)認められる子宮頸部(腟部)切除術-手術に伴う出血の止血に必要。
292検査ゼラチン(ゼルフォーム等)認められない-子宮頸管粘液採取時通常は出血を伴わないため、止血剤の必要性がない。
315検査糞便中ヘモグロビン認められない-貧血のみ下部消化管出血を疑う場合に行われるべき検査。
316検査末梢血液像(鏡検法)認められる初診時の高血圧症-他疾患(血液疾患等)の除外診断目的として初診時は有用。
316検査末梢血液像(鏡検法)認められない-再診時の高血圧症除外診断が済んでいる再診時では必要性が低い。
317検査フェリチン定量・半定量認められる成人スチル病(疑い含む)-ガイドラインにおいて診断・鑑別・活動性評価に有用な指標とされている。
318検査フェリチン半定量認められる若年性特発性関節炎-炎症・組織破壊に伴うマクロファージ活性化を反映し、特に全身型で上昇するため有用。
319検査BNP/NT-proBNP(連月)認められない-心不全の「疑い」に対する連月算定疑い病名の場合、初回検査で診断可能であり、その後の連月算定は不要。
320検査NT-proBNP(連月)認められる心臓性浮腫-心不全に伴う浮腫であり、病態把握のために連月の測定が有用。
321検査AFP(α-フェトプロテイン)認められる精巣腫瘍の疑い-最初の鑑別診断(ファーストステップ)として有用。
322検査RF定量認められる若年性特発性関節炎-自己免疫現象を基盤とした疾患であり、診断・経過観察に必要。
323検査MMP-3認められる若年性特発性関節炎-関節炎の程度を反映し、活動性マーカーとして有用。
324検査MMP-3とRF定量の併算定認められる関節リウマチ-MMP-3は関節破壊(滑膜)、RFは活動性指標(自己抗体)を反映するため併用は妥当。
325検査抗DNA抗体定性認められる全身性エリテマトーデス(SLE)の疑い-SLEへの特異性が高く、疾患活動性も反映するため疑い時にも有用。
326検査特異的IgE半定量・定量認められる食物アレルギーの疑い-問診に加え、アレルゲン確定のための診断過程において有用。
327検査HCV核酸定量(連月)認められるC型慢性肝炎/肝硬変の抗ウイルス療法中-治療中のウイルス量の経時的変動(効果判定)の指標として有用。
328検査経胸壁心エコー認められる心筋疾患、弁膜症、心不全、高血圧性心疾患、肺高血圧、大動脈解離、右脚ブロック等-心構造・機能の評価に直接的に有用な疾患。
328検査経胸壁心エコー認められない-不整脈疑い、混合性結合組織病、SLE、再診時の高血圧症心疾患や大血管疾患が必ずしも併存するとは限らない。
329検査残尿測定検査認められる前立腺肥大症疑い、神経因性膀胱疑い、過活動膀胱疑い-通知に示された対象疾患(疑い含む)に合致する。
329検査残尿測定検査認められない-頻尿症、前立腺癌、結石、逆流、夜尿症、膀胱結核等通知の算定要件を満たさない。
330検査直腸ファイバースコピー認められない-痔核、裂肛通常は肛門鏡検査で対応すべき疾患。
355検査肺血栓塞栓症等に対するフィブリノゲン半定量・定量の算定原則認められる血栓形成の指標として肺塞栓症・深部静脈血栓症に有用。
356検査フェリチンの算定(回数)月1回の算定は認められる鉄欠乏性貧血の診断・治療効果判定に不可欠。
357検査TSH(甲状腺機能低下症疑い)の算定原則認められる甲状腺ホルモン検査と共に、機能把握に必須。
358検査TSH(甲状腺機能亢進症疑い)の算定原則認められる357と同様。フィードバック調節の把握に重要。
359検査卵巣癌疑い等に対するCA19-9の算定①認められる ②認められない①卵巣癌・肝内胆管癌等は可。②乳癌・前立腺癌・「CA19-9高値」病名は不可。
360検査抗核抗体(蛍光抗体法)定量(混合性結合組織病)原則認められるMCTDの診断・病態把握の基本。
361検査抗核抗体(蛍光抗体法)定量(全身性エリテマトーデス)原則認められるSLEの一次スクリーニング・病態把握に基本。
362検査抗核抗体(蛍光抗体法)定性(全身性エリテマトーデス疑い)原則認められる一括スクリーニングとしてSLE診断に欠かせない。
363検査SLE等に対する抗DNA抗体と抗核抗体の併算定①認められる ②認められない①SLEは感度・特異度の組合せで意義あり。②一般の膠原病・関節リウマチでの併用は根拠乏しい。
364検査抗DNA抗体定性(混合性結合組織病)原則認められるSLE様症状が見られる場合の鑑別・診断見直しに有用。
365検査抗DNA抗体定性(全身性エリテマトーデス)原則認められるSLEの診断・活動性把握に極めて有用。
366検査PR3-ANCA(ANCA関連血管炎)の算定原則認められる多発血管炎性肉芽腫症等の鑑別に必須。
367検査C3・C4・CH50(混合性結合組織病)の算定原則認められるMCTD活動期の補体消費を評価する指標として有用。
368検査C3・C4・CH50(全身性エリテマトーデス)の算定原則認められるSLE活動期の評価指標として有用。
369検査傷病名別の嫌気性培養加算の算定①認められる ②認められない①肺膿瘍・誤嚥性肺炎・膿瘍等は可。②結核・急性腸炎・表在性感染等は不可。
370検査検体別の嫌気性培養加算の算定①認められる ②認められない①胸水・腹水・血液・閉鎖性膿等は可。②喀痰(口腔採取)・咽頭液・尿・腟分泌物は不可。
371検査HBV核酸定量の連月の算定原則認められる抗ウイルス薬治療中のモニタリング・効果判定として有用性が高い。
372検査肺気量分画測定・フローボリュームカーブの算定①原則認められる ②1日2回まで①喘息・COPD等の評価に有用。②薬剤負荷試験時は負荷前後の計2回算定可。
373検査気管支喘息に対する肺気量分画とフローボリュームの併算定原則認められる吸排気量と気流速度パターンの双方を測定することが喘息評価に有用。
374検査気管支喘息等に対する呼気ガス分析の算定原則認められる喘息や咳喘息における気道炎症マーカー(一酸化窒素等)の評価として有用。
375検査不整脈等に対する脈波図・心機図・ポリグラフ検査の算定原則認められない腎疾患・糖尿病・高血圧・不整脈等に対する有用性は一般に認められない。
376検査内視鏡検査時のブチルスコポラミンとグルカゴンの併算定原則認められない共に消化管運動抑制作用を持ち、通常はいずれか一方を使用する。
394検査初診時・入院時の一般検査の算定①③認められる ②④認められない①尿定性・末梢血一般(初診)。③末梢血像・CRP・心電図等(入院)。個別判断が必要なものは不可。
395検査内視鏡検査前の一般検査の算定①認められる ②認められない①末梢血液一般は全身チェックに有用。②血液型・CRP・心電図等は必要性が低い。
396検査心臓カテーテル検査前の一般検査の算定①認められる ②認められない①末梢血液一般・心電図はリスク管理に必須。②血液ガス等は必要性が低い。
397検査マイコプラズマ抗体(肺炎等)の算定原則認められない「マイコプラズマ感染症(疑い含む)」の病名が明確である必要がある。
398検査マイコプラズマ抗原・核酸検出(肺炎等)の算定原則認められない397と同様。感染の診断目的であることが明確でなければならない。
399検査ピロリ関連検査(潰瘍等のない場合)原則認められない胃・十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、ITP、早期胃癌後、胃炎のいずれかの確定診断(内視鏡等)が必要。
400検査嫌気性培養加算(ピロリ菌)原則認められないピロリ菌は「微好気性菌」であり、酸素を全く嫌う「嫌気性」の培養を行う医学的必要性はない。
401検査抗酸菌分離培養(液体・それ以外)の算定回数原則1回のみ結核診断において、液体培地法とそれ以外の法を同日に複数回実施する臨床的意義は低い。
402検査超音波検査(稽留流産確定後の進行流産)原則認められる不全流産・完全流産への推移を観察するための超音波検査は病態把握に有用。
403検査精密眼圧測定(眼精疲労、白内障)原則認められる眼精疲労の原因精査や、白内障の進行に伴う眼圧上昇の確認に有用。
404検査下部内視鏡等の前処置としての胃腸機能整腸薬原則認められないガナトン、ナウゼリン、セレキノン等は上部消化管に作用する薬剤であり、下部の前処置として適応外。
405検査狭帯域光強調加算(胃静脈瘤、胃炎等)原則認められないNBIは拡大内視鏡を用いて悪性腫瘍の鑑別を目的に行うものであり、静脈瘤や胃炎等は対象外。
406検査狭帯域光強調加算と粘膜点墨法加算の併算定原則認められる特殊光による「観察」と、墨汁による「マーキング(位置特定)」は目的が異なるため併算定可。
407検査粘膜点墨法・色素内視鏡法(逆流性食道炎、急性胃炎)原則認められないこれらの疾患において、点墨による標識や色素散布による境界強調の必要性は低い。
424検査慢性糸球体腎炎に対するC3、C4の算定原則認められる低補体血症を呈する腎炎の診断や、腎生検時の免疫染色・血清値測定として必須。
425検査糖尿病網膜症に対する眼底カメラ撮影原則認められる網膜の毛細血管障害を精査・記録するために、通常法および蛍光法ともに有用。
426検査網膜前膜に対する眼底カメラ撮影原則認められる膜の厚みや収縮による網膜の皺(しわ)の状態を精査するために有用。
427検査他科依頼による糖尿病等への精密眼底検査原則認められる糖尿病・高血圧等の病態把握や脳血管疾患の経過観察において、眼底観察は有用。
428検査眼底三次元画像解析(OCT)の算定①認められる ②認められない①うっ血乳頭・緑内障疑い等には有用。②網膜動脈硬化症・白内障は精密眼底検査で十分。
443検査ECG12がある場合の心筋マーカー①②可 ③不可①AMI疑い、②不安定狭心症は心筋壊死の確認に必須。③(安定)狭心症は壊死を伴わないため不可。
444検査ECG12がない場合の心筋マーカー原則認められない心筋梗塞の診断には、まず簡便・迅速な心電図検査を行うのが通例であり、心電図なしの算定は不可。
445検査血球貪食症候群に対するフェリチン定量原則認められる本疾患では血清フェリチンが著明な高値を示すため、診断・病態把握に有用。
446検査過敏性肺炎に対するKL-6原則認められる過敏性肺炎は間質性肺炎の一種と考えられ、診断や病態把握にKL-6の測定が有用。
447検査脂肪肝に対するヒアルロン酸原則認められない通知により「慢性肝炎」の経過観察等が要件。単なる脂肪肝は要件を満たさない。
448検査PCT定量と血液培養の併算定(敗血症疑い)原則認められる迅速な診断(PCT)と、原因菌同定および薬剤選択(培養)の両面で敗血症治療に不可欠。
449検査CEA高値に対するCEA測定原則認められない「悪性腫瘍疑い」等が算定要件。CEA高値という病名のみでは要件を満たすとは言えない。
450検査PIVKA-II(慢性肝炎等)の算定原則認められない肝細胞癌特異的マーカーであり、B型・C型以外の慢性肝炎や胆管癌等での算定は不可。
451検査輸血前検査(血液型)の算定原則1回認められる血液型不適合輸血防止のため重要。一連の輸血につき1回(血液型加算含む)算定可。
452検査免疫抑制剤・化学療法前のHBV関連検査原則認められるHBV再活性化による劇症化防止のため、治療開始前のHBs抗原・抗体、HBc抗体の同時測定は妥当。
453検査非特異的IgEなしでの特異的IgE測定原則認められる非特異的IgEが正常でも特異的IgEが陽性となる場合があり、アレルゲン想定時は単独実施も有用。
454検査特異的IgE(気管支炎・皮膚炎)の適応①可 ②不可①アレルギー性気管支炎はI型アレルギー。②接触皮膚炎はIV型(IgE関与なし)、単なるアレルギー疑いも不可。
455検査白内障術前の超音波検査(Aモード)原則認められる手術時の眼内レンズ度数決定のため、眼軸長(角膜から網膜までの長さ)の測定が必要。
456検査眼底三次元画像解析(黄斑疾患等)の連月算定原則認められる中心性網脈絡膜炎、糖尿病網膜症、黄斑変性等の病態管理において連月の実施は妥当。
457検査眼底三次元画像解析(緑内障)の算定間隔原則3か月に1回緑内障の視神経乳頭陥凹の判定等の病態把握において、3か月間隔の実施が妥当。


支払基金・国保統一事例:検査項目の算定基準と医学的妥当性の解説

1. 本資料の目的と審査の基本的考え方

社会保険診療報酬支払基金における審査は、健康保険法や診療報酬点数表、関係通知に基づき、各審査委員会の医学的見解によって行われています。本資料は、審査の公平性・透明性を確保するために公表されたものであり、算定の可否に関する「一般的な取扱い」を示しています 

重要な点として、示された適否は画一的に適用されるものではなく、個別の診療内容や「症状詳記(詳しい理由の記載)」に基づいた医学的判断が優先される場合があることが明記されています 


2. 検査項目別の算定ポイント詳説

審査事例の中から、特に実務上の影響が大きい主要な検査項目について、その算定ルールと背景にある医学的根拠を整理します。

① 糖尿病関連検査(IRI・抗GAD抗体)

  • インスリン(IRI)の連月算定 
    • 原則: 糖尿病確定診断後の患者に対する連月(毎月)の算定は認められません。
    • 理由: IRIはインスリン分泌能の評価や病型診断(1型か2型か等)に用いるものであり、病態が安定している場合は頻回に行う必要がないためです。
    • 例外: 薬剤変更時、コントロール不良、治療方針の決定が必要な場合など、医学的必要性が「症状詳記」等で示されていれば認められます。
  • 抗GAD抗体とオプジーボ投与 
    • 原則: オプジーボ(がん化学療法薬)投与中であっても、通知要件を満たさない算定は認められません。
    • 理由: 1型糖尿病の発症リスクはありますが、保険上は「すでに糖尿病の診断が確定した患者の1型診断」等に限定されているためです。

② 血液・血栓関連検査(Dダイマー・血液ガス等)

  • 手術前のDダイマー 
    • 原則: スクリーニング目的での算定は、血栓症のリスクが高い症例を除き認められません。
    • 理由: DICや深部静脈血栓症の診断には有用ですが、全手術患者へのルーチン検査としては必要性が低いと判断されています。
  • 静脈血による血液ガス分析 
    • 原則: 代謝性アシドーシス(糖尿病性ケトアシドーシス等)に対し、静脈血で実施した場合の算定は認められます。
    • 理由: 静脈血でも酸塩基平衡の評価が可能であり、病態把握に有用であるためです。

③ 感染症関連検査(ヘリコバクター・ピロリ)

  • PPI投与中のピロリ菌検査 
    • 糞便中抗原定性: かつてはPPI(胃薬)中止後2週間が必要でしたが、最新の指針(令和6年10月)に基づき、PPI服用中であっても算定可能へと取扱いが変更されました。
    • 尿素呼気試験(UBT) : こちらは引き続き、PPI中止後2週間以上経過する必要があります。結果が「陽性」であっても、通知要件(休薬期間)を満たさない場合は算定が認められません。これは「偽陰性」を避けるという診断の正確性を重視したルールです。

④ 腫瘍マーカー(CEA・PSA・AFP-L3%)

  • 腎癌疑いに対するCEA 
    • 原則: 認められません。腎癌に対するCEAの医学的有用性は低いとされています。
  • 前立腺肥大・前立腺炎に対するPSA 
    • 原則: 認められません。PSAは「前立腺癌を強く疑う」場合の診断に用いるものであり、良性疾患の管理目的では算定不可です。
  • 肝癌以外のAFP-L3% 
    • 原則: 肝癌疑い・肝癌には認められますが、単なる肝硬変やB型・C型肝炎のみに対する算定は認められません。

⑤ 肝炎・ウイルス関連(HCV核酸定量)

  • HCV核酸定量(C型肝炎) 
    • 認容: C型急性・慢性肝炎、C型肝硬変。
    • 不可: 「ウイルス性肝炎疑い」や、原因未確定の「急性肝炎」「肝硬変(疑い含む)」など。
    • 併算定の制限 : HCV核酸定量とHCVコア蛋白(またはコア抗体)の同時算定は、検査目的が重複するため過剰診療とみなされ、原則認められません。

⑥ 画像・生体機能検査

  • 狭心症確定後の心エコー 
    • 原則: 認められます。心筋虚血の検出や心機能評価に有用であるためです。
  • ステロイド長期服用中の骨塩定量 
    • 原則: 「骨粗鬆症」の病名がない単なる腰痛症に対する算定は認められません。通知上、骨粗鬆症の診断・経過観察に限定されています。
  • 痔疾患に対する大腸内視鏡 
    • 原則: 痔核、痔瘻、裂肛のみを理由とした大腸内視鏡検査は認められません。これらは肛門疾患であり、大腸全体の観察を要する医学的理由が必要となります。

3. 審査を通過するための実務的ポイント

本資料の事例から読み取れる、レセプト審査における重要なポイントは以下の3点です。

  1. 「疑い病名」と「確定病名」の使い分け 多くの高額な検査(腫瘍マーカーやHCV核酸定量など)は、「悪性腫瘍を強く疑う」場合や「特定の疾患が確定している」場合にのみ算定が許可されています。単なるスクリーニング(念のための検査)は保険診療の枠組みでは厳しく制限されています。
  2. 通知・告示の厳守とガイドラインの参照 支払基金の判断根拠には、必ず厚生労働省の「通知」や「留意事項」が引用されています 。一方で、最新の学会ガイドライン(例:日本ヘリコバクター学会の指針)に基づいて運用が変更される事例(ピロリ菌便中抗原など)もあり、常に最新の「疑義解釈」を追う必要があります 。
  3. 「症状詳記」の活用 「原則認められない」とされているケースでも、患者の状態(合併症、急性増悪、治療方針の変更など)を具体的に詳記することで、医学的妥当性が認められる道が残されています 。画一的なルールでは説明できない特殊な症例については、レセプトへの注釈記載が不可欠です。

4. 補足:医学管理・入院料等に関する留意点

検査以外でも、重要性の高い項目が挙げられています。

  • 慢性疼痛疾患管理料 : 筋膜炎には認められますが、骨折・捻挫の「初診月」は急性疾患とみなされるため、慢性疼痛としての管理料算定は認められません。
  • 救急医療管理加算 : 比較的軽症な心不全(NYHA I・II度)では原則認められませんが、網膜剥離や急性緑内障などの「失明の恐れがあり緊急手術を要する状態」では、入院初日の算定が強く支持されています 。

以上の基準を正しく理解し、適正な病名付与と必要に応じた詳細な症状記載を行うことが、適切な保険診療とスムーズな審査・支払につながります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました